常備薬とお守り
先日、相談に来られた方に現在飲んでいる処方を確認しました。
牛車腎気丸、当帰芍薬散、温経湯・・・
漢方薬をいくつも処方することは、西洋医学的に症状に対して使用しているだけであって、東洋医学的な使用方法ではありません。
東洋医学は根本治療と言われています。
「本」は一つしかありません。
ですので、処方は1種類で良いのです。
しかし、症状に合わせるといくつも処方してしまいます。
「本」を見抜けないのですね。
慣れた先生方は、このような場合は合方を行います。
ごちゃまぜにするわけではなく、必要なものは足し、不要なものは削るのです。
東洋医学ではこれが基本ですね。必要なものは足し、不要なものは削るのです。
全ての症状は「本」が中心に発症しているのです。
ですので、「本」を良くすればいいのです。
「治病求本」とはそういったシンプルな考え方です。
シンプルですが奥が深いのが東洋医学ですね。
不妊治療などで体温を測って、都度、処方を変えるなどされている方もいますが、私はしません。
内因病は必ず「本」は一つです。
「象」はコロコロ変わるように見えても、「本」は変わりません。
ですので、処方を変える必要がありません。
方証相対ではこれがわからないのです、
つまり、「体」は変わっても、「人」は変わりません。
いつもお伝えしていますが、私たちは「人」を診るのです。
「人」に寄り添うお薬を出してあげてください。
常備薬として、お守り代わりに置いておいてもらうと、大変喜ばれます。