やめることの難しさ
私は「〇〇を食べないでください」という指導があまり好きではありません。
食べるか食べないかでいえば、食べない方が身体にいいことはわかっています。
しかし、それほど「やめること」は難しいのです。
結論から言うと、結局、自分に負けているのです。
「やめること」とは、つまり「断捨離」です。
断捨離という言葉を聞いて、「物を捨てること」と思われるでしょうが、本来はそうではありません。
断捨離とは「執着を捨てる」ことであり、ヨガの修行法です。
私には、「〇〇をやめてください」と言っている方は、「修行してください」とお客様に言っているように聞こえます。
そもそもお客様のほとんどは「(治療側に)良くしてもらおう」と思って相談に来ます。
しかし、東洋医学の目的は、自己治癒力の向上であり、自分で良くするのですね。
このズレをまず修正しなければいけません。
そして、その覚悟を見なければ、「修行」を勧めてはいけません。
修行は、自分で自分を強くする唯一の手段です。
そしてそれは、「自分」と戦うためです。
私たちはどこかのタイミングでこれをお客様に勧めなければなりません。
これを肝に銘じて、今日も「〇〇を摂るのは控えてください」とお伝えするのです。