四診で重要なこと
東洋医学において、四診は非常に重要な診断基準です。
望診・聞診・問診・切診の4つですね。
では、これらをどのように重要視していますか?
ほとんどの方々は問診か切診です。
お薬の方々は主に問診、鍼などの方々は切診だと思われます。
しかし、ここで立ち返ってもらいたいのは、どのような古典、参考書を読んでも、必ず「望・聞・問・切」の順番であることです。
つまりこれは、「望診が一番大事である」と読み解きます。
古典などは特に、最初に結論が書かれているのです。
しかし、現在の東洋医学では、望診より他の診断を優先する傾向があります。
これは間違いです。
「診る」とは「見る」ことに始まるのです。
私は望診と聞診で証を八割決めます。
あとは、その証が正しいかどうかを、問診、切診にて確認していくのです。
こうしなければ、本人が気づいていない「未病」に気づきにくいのです。
私たちは、本人が気づいていないことにも気づき、それを早期に解決することが求められているからですね。
弁証というのは、今を見ることで、今までを理解し、これからを予測することです。
これからの最終地点は「死」だということは、以前お話しさせていただきました。
ですから、「人を診る」ということは「道を見る」ことなのです。
その人の人生を見るのです。
東洋医学の診断において大事なことは、理論は二の次だということです。
「象を以て臓を測る」のです。
正しく象を測るための四診を磨くことが、正しい診断に繋がります。