東洋医学は100点満点を目指すか?
昨日の記事を受けて。
hoshinozaregoto.hatenablog.com
東洋医学はどこまでも「理」に近づいていこうとする学問です。
しかし、全ての「理」を悟る人はほとんどいません。
すなわち、東洋医学は100点満点を目指すものではないのです。
・・・・・いえ、訂正します(恥
100点満点を目指しはしますが、ほぼ不可能であるということです。
東洋医学では、100点満点の生き方をしている方を「聖人」と言います。
私もよく「聖人君主」という言葉を使います。
聖人になるためには、いろんな幅広い知識だけでなく、先日からお伝えしている厳しい修行を乗り越えなければなりません。
これについては「五術一道」という考え方がありますが、また、別の機会にお話しさせていただきます。
ですので、私はいつも「お客様の身体が今、50点ぐらいだとすれば、60点をまず目指しましょう」と言います。
これが普通の医療職であれば、いきなり100点満点を目指すのです。
ところが、50点から100点に上げようとする治療や養生法は、合わなかったり長続きしないことがほとんどです。
むしろ、「しない(できない)」ことも多く、そうなってしまうと、50点のままか、それ以下になってしまう可能性があります。
それを「どうして指導したことをしないのか」と、お客様(患者様)のせいにするのですね。
違うのです。
自分の指導法が悪いのです。
先ほども言いましたが、東洋医学では100点満点を目指しますが、100点満点はほぼ不可能です。
ですので、100点満点に近づけるよう、確実に少しずつでも近づけていけばいいのです。
私が重要視するのは、下向き(悪くなっている)を上向き(良くなっていく)に変えることです。
上向きにしてしまえば、必ず自分の力で良くなります。
どこまで良くなるかはその人の力次第ですね。
いつも、何度も言いますが、私たちが良くする、治すワケではないのです。
どこまでも東洋医学の目的は「自己治癒力の向上」です。
これを追い求めていくだけなのです。