春の養生 その1
2月4日は「立春」でした。
暦の上ではやっと「春」ですね。
まだまだ、寒い日が続きますが・・・。
春になると、イライラしたり、怒りっぽくなったりします。
東洋医学では、春の季節は、五行でいう「木」や五臓でいう「肝」と関わっていると考えられています。
(五行や五臓の概念は諸説あるサイトや文献をご参考ください)
春の気は、冬の間ずっと「閉じこもっていた気」が「外に飛び出す気」だと考えられています。
体の中でモヤモヤとたまっている気(感情)が、外に飛び出すとき、人間では「怒り」となって現れます。
だから、イライラしたり、怒りっぽくなったりするのですね。
それが「普通」なのです。
それらの感情を抑えることは、「新しく芽生えた芽を摘む」ことと同じ。
だから、この季節は、我慢して「穏やかに」「のびのびと」というより、「うまく発散する」ことを勧めなければなりません。
今の時代は(肝のストレスで)「穏やかに」「のびのびと」過ごせない方が多いのです。
ですから、「怒らせない環境」や「怒らない方法論」などの流行は危険と思われます。
これらの間違った理解が「春の鬱(五臓でいう肝うつ)」の悪化につながっているのです。
また、怒り「過ぎる」ということも、これまた身体には悪影響であると考えられます。
何事も「過ぎる」は悪影響なのです。
季節の養生を考える際は、必ず、何が「普通」なのかを考えなければなりません。
このようなことは、すでに1000年以上も前に書かれた『黄帝内経』という本の中に書かれています。
そんな昔に書かれた本の内容が、現在でも通用するのです。