春の養生 その6
先日、少し興味があって、春(概ね4月程度まで)に旬の野菜の性味を調べてみました。
アスパラガス:甘苦
うど:辛苦
かぶ:辛甘苦
カリフラワー:甘
(春)キャベツ:甘
えんどう:甘
じゃがいも:甘
しゅんぎく:辛甘
せり:甘辛
ぜんまい:甘
そらまめ:甘
たけのこ:甘
たらのめ:苦
(新)たまねぎ:甘辛
菜の花:辛
ニラ:辛
にんじん:甘
ブロッコリー:甘
ふきのとう:苦
レタス:苦甘
わらび:甘
薬膳の世界では、「春は苦みを」と言われますが、苦味の春野菜はそれほど多くないですね。
むしろ、辛味が目立ちます。辛味は高ぶった肝の気をなだめてくれます。
私は薬膳の専門家ではないので、「春は苦みを」の根拠がよくわかりません。
確かに、「余剰な木の気を心に逃がす(木生火)」ということはあると思われます。
しかし、苦味を意識するのは、今ではなく、「土用」に入ってからです。
「土用」とは次の季節の準備をする期間です。
この期間に脾胃をしっかり働かして、次の季節の臓を養うのです。
今はすでに「春」ですから、臓(肝)は概ね出来上がってしまっているのですね。
今はまだ苦味を使って働かせる「心」は半分眠っているのです。
夏になればしっかり働いてもらいます。
よくこういう話を薬膳の方々とすると、「苦味は抗酸化が・・」とか「デトックス作用が・・・」などと、いきなり西洋医学を持ち出します。
「いいとこ取り」を否定するつもりはありませんが、私が知りたいのは「東洋医学的根拠」です。
これを説明できる人は多くいません。
結局、中途半端になってしまっている人がほとんどなのです。
その上で「共通する部分」は「真理」だと思い、皆さんにお伝えしています。
必ず、自分の「軸」をどこに置き、それからぶれないようにしなければいけません。